片付けは、気持ちのよい暮らしを実現するために不可欠な営み。ただ、片付けに対して「苦手」「嫌い」「面倒くさい」などとネガティブな感情を抱いている人も多く、なかなか部屋を片付ける気になれない、と悩んでいるケースも少なからずあるようです。

そこで今回は手順やコツを中心に、片付けやモノの整理にまつわるポイントをまとめていこうと思います。

効率よく、スマートに片付けを進められるようになりたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. 「部屋を片付けられない人」の3つの特徴
  2. 部屋を片付ける際の注意点
  3. 部屋を上手に片付けるための手順
  4. 【部屋別】片付けのポイント
  5. 【モノ別】片付けのポイント
  6. 片付けた後、キレイな状態で部屋を維持するには
  7. 部屋の片付けパートナーとして、minikuraを活用する

「部屋を片付けられない人」の3つの特徴

整理整頓や片付けが上手く「いつ訪れても部屋がキレイな状態」という人がいる一方で、「部屋にモノが溢れて、常に散らかっている」という人もいます。なかには片付けをすっかり放棄してしまい、足の踏み場もないような“汚部屋”で生活しているという場合も。こうした違いは、どうして生まれてしまうのでしょうか。

「どんな環境で暮らしたいか」「日常生活で、部屋の汚さをどの程度許容するか」といった事柄──つまり“住環境の質”をどのレベルで求めるかについては、究極的には「個人の価値観」や「気質」に行きつきます。本人が心から納得し、とくに不便も不満もなく、そして他者に迷惑をかけていないのであれば、どのような環境を選択するかは結局のところ個人の自由です。

しかしながら「本当はもっと整理されていて、こざっぱりと片付いた部屋で過ごしたい」「『断捨離したい』という気持ちはあるけど、なかなか上手にできない」「どうすればもっと効率よく片付けが進められるようになるのだろう」など、暮らしぶりの向上に関する意欲が少しでもあるのなら諦めてはいけません。工夫の余地、改善の余地はいくらでもあります。

そもそも、なぜ部屋が片付かないのか。「部屋が片付けられない」という人をつぶさに見ていくと、いくつか特徴的な傾向やクセがあるようなのです。まずはそのあたりから整理していきましょう。

【1】モノが捨てられない
→部屋が片付かない大きな理由のひとつとして「モノが多すぎる」ことが挙げられます。広大な納戸や物置を備えた住居で生活しているといった恵まれたケースでなければ、家の収納スペースには必ず限界があります。つまり、許容量を超えたモノは処分する以外に片付ける手段がないということです。

でも、持ちモノひとつひとつに愛着を持ってしまう(執着してしまう)人、モノを手元から離してしまうことに抵抗を持つ人は少なくありません。「いつか使うかもしれない」「手放したら後悔するかもしれない」「壊れているわけでもなく、まだまだ使えるのにもったいない」などと考えて、モノが捨てられないのです。そうして、1年に一度手にするかどうかもわからないようなモノが家のなかに溜まっていきます。押入れやクローゼットのなかには、もう何年も使っていないモノが膨大に押し込められ、スペースを圧迫している……というのもよくある光景です。

収納スペースがないため、部屋の壁や床、テーブルや机などにモノが放置されることになりがち。そうして、なんでも放置してしまうから「本当に必要なモノ」と「不要なモノ」を仕分けできないまま、時間だけが過ぎていくことになります。

【2】片付け方がわからない
→片付け上手な人は、モノの扱い(「捨てる/捨てない」の判断など)についてマイルールを決めていたり、それまでの経験から自分なりの整理法を編み出して、こまめに実践していたりするもの。「モノの置き場所、収納場所を決めておき、使い終わったら必ず元の場所に戻す」「収納ボックスに収まらなくなったら、モノの使用頻度を見極めて、半分くらいは処分する」といったルールを励行しています。

対して、片付けができない人はそうしたマイルールや経験則を持たないケースがとても多いようです。片付け方を知らないといってもよいでしょう。「よし、部屋を片付けよう!」と瞬間的に意欲が高まったとしても、場当たりで進めてしまうから上手く片付かず、そうこうしているうちに面倒になって中途半端な状態で放棄してしまうわけです。もちろん、収納場所もとくに決めたりすることはなく、モノが出しっぱなしになったり、さっきまであったはずなのに行方不明になったりといったことも頻発します。

加えて、床や廊下のスミ、テーブルの端などにモノをよけておくだけで「ひとまず片付いた」と考えてしまう傾向も強いです。一時的には邪魔にならない状態になるかもしれませんが、抜本的に片付いたわけではないので、気が付けばそれらの上にさらにモノが置かれて廊下の動線が塞がったり、テーブルの上にモノが積み上がったりします。

【3】計画性がない
→暮らしぶりをこざっぱりとした状態に保つには「いま自分の家にどんなモノがあって、どのくらいの頻度で使っているか(重要度がどのくらいか)」を把握しておく姿勢がとても重要です。モノを購入するにしても計画性が大切になります。

片付けられない人は、そうした計画性に基づくモノの把握・管理が往々にして苦手です。そのため、すでに似たモノ、代替できるようなモノを所有しているのに、また同じような用途のモノを買ってしまったりします。購入してから「あ、家にまだあった」と気づくなんてこともよく起こります。計画性がないから家に必要のないモノが増えていく→モノが増えていくから、ますます何があるのかわからなくなる……という悪循環にハマってしまうのです。

また、計画性のなさは衝動買いにも繋がります。「収納場所がないから我慢しよう」「家に同じようなアイテムがあるからそれを使えばいいや」「いまあるモノで工夫してみよう」といった考え方ができないので、「ほしい!」という一時の衝動に流されてしまうわけです。

でも、衝動で買ってしまったモノは本来は不要なモノであることも多く、ろくに使われないまま放置されるといった状態になりがち。しかもそれが高価なモノだったりすると、いざ整理しようと思っても捨てることがためらわれてしまう。そうして、家にモノが溢れていくことになるのです。

部屋を片付ける際の注意点

前項を読んで「これ、私のこと!?」と感じた人もいるかもしれません。だからといって、片付けに対する苦手意識を強くする必要はありません。片付けなんてものは、基本的なやり方、そしてちょっとしたコツを押さえておけば誰にだってできることなのですから。

ここからは部屋を片付けるにあたり、ぜひ覚えておきたいこと、意識しておきたいことを解説していきましょう。

【1】収納グッズは「片付けをした後」に購入する
→「よし、部屋を片付けよう!」と決意して、棚や衣装ボックス、整理箱、トレイ、引き出しといった収納家具や収納グッズをいきなり買おうとするのはNG。「しまう場所を確保するためには、新しい収納グッズが必要だよね」「キレイに整理するには、まずグッズをそろえておかないと」なんて考えてしまうかもしれませんが、片付けで真っ先にやらなければならないのはモノの減量、そして分類です。

物理的にモノを減らし、使用頻度や思い入れ(重要度)に応じてモノをきちんと整理しておかなければ、そもそも収納グッズを置く場所が確保できなかったり、思うように使いこなせなかったりする可能性があります。片付けを進めてみたら、空きスペースに衣装ボックスが入らないことが発覚! 前のめりで入手した収納グッズが余計なモノ(不要品)になってしまった……なんてことになっては本末転倒です。

【2】片付け作業をおこなう時間を決めておく
→片付けを億劫に感じてなかなか着手できなかったり、いざ作業を始めても捗らなかったりするのは、「終わりが見えないこと」「どのくらい集中して取り組むべきなのか、ペース配分できないこと」が原因になることが多いようです。どんな作業でも「いつまでにどのくらい終えておけばよいか」がわからないと、効率的には進められません。「締切」や「メド」が設定されないと、人はなかなか動けないものです。

そこでおすすめしたいのが、作業時間を決めてから片付けに取り組む方法です。どのくらいの時間、集中できるかは人によるので一概に決められませんが、ひとまず10分~30分でタイマーをセットしておき、その間だけはしっかり集中するようにします。所定の時間が経過してもやる気が落ちないようなら、再びタイマーをセットして作業を継続。一息入れたくなったら、5分ほど手を休めた後、再びタイマーをセットして作業を再開するとよいでしょう。

その際、「洗面台下の収納スペースを片付けよう」「寝室のクローゼットを整理しよう」といった具合に、片付ける場所も限定して取り組むようにするとより効果的です。それでもやる気が起きないときは「クローゼット上部の棚にあるモノをまず片付ける」「洗面台下のタオルを半分くらい処分する」と片付け作業をより細分化してから手を付けると、具体的なゴールがもっとわかりやすくなるのでおすすめです。

もっとも避けたいのは、片付けを一度に全部終わらせようとすること。「とりあえず、リビングを片付けるか」と大まかに決めただけで動き出し、なんとなく目に付いたところから時間も決めずに片付け始めても、集中力が続きません。ダラダラと手を動かしていても、片付けの成果はなかなか現れないものです。それで「結局、今日は終わらなかった」「なんか、疲れただけだったな」といった結果では、片付けに対するモチベーションが一気に下がってしまいます。

「今日は15分間、キッチンの調味料入れを片付けよう」「調味料入れが片付いた後、やる気がまだ続くようなら次の15分は冷凍庫を整理しようかな」というように、時間と場所を細切れに設定してから作業に移りましょう。そのほうが作業効率も確実に上がりますし、片付けを習慣化することにも繋がります。

【3】思い出の品や愛読書、書類の片付けは後回し
→記念品や写真など思い出の品々、書籍(愛読書)や趣味のコレクションといった思い入れのあるモノから片付け始めるのは、あまりおすすめできません。そうしたアイテムは「これ、処分しようかな、どうしようかな」「もう何年も手にしてないけど捨てるのは惜しい。どこにしまえばいいだろう」などと判断に迷うことも多く、作業のボトルネックになる可能性が高いです。作業のペースを上げたければ「床に散らかっているゴミや雑誌を捨てる」「出しっぱなしになっている服やバッグをしまう」といった、悩まずに作業できるモノから着手するのがベターです。

同様に、仕事関係の資料や生活まわりの契約書といった書類も、いきなり手を付けないほうが無難です。引き続き保管するにしても処分するにしても、分類するには書類の内容を確認しなければならないので、やはり時間がかかってしまいます。

これらは、家の片付けのなかでも終盤に取り組むほうが滞りなく進められるはずです。

【4】家族のモノは了承を得てから捨てる
→家族や同棲しているパートナーのモノを「処分したい!」と思うこともあるでしょう。でも、勝手に捨てたりしてはいけません。あなたにとっては「邪魔なアイテム」「もう必要なさそう」と感じる品であっても、家族にとっては大切なモノである可能性があるからです。了承を得ずに捨てたりしたら、シャレにならないような家庭内不和に発展してしまうかもしれません。

家を離れた子どもの持ちものなど「自分としては処分したいけど、扱いに関してすぐには確認できない」アイテムについては、ダンボール箱や大きな袋などにまとめておき、子どもが帰省してきた折に確認を取りましょう。

家族にも片付けの意識を持ってもらい、作業に協力してもらいたいのであれば、まずは自分のモノから片付けを始めましょう。率先して片付けを進めることで、家族にお手本を示すわけです。家族が乗り気でなかったとしても、あなたが意欲的に片付けに取り組んでいれば家族の意識も変わり、協力を促しやすくなるでしょう。

部屋を上手に片付けるための手順

部屋を効率的に片付けていくには、適切な手順を意識することも重要です。以下、おすすめの手順を解説していきましょう。

【ステップ1】部屋にあるモノの内容と量を把握する
→計画的に片付けを進めるため、最初に実行したいのは「どんなモノがあるのか」を把握すること。棚やクローゼットといった片付けたい場所に収まっているモノをすべて取り出し、床に広げてしまいます。そうすることで、片付け対象になるモノの種類と量が明確になります。

とはいえ、床の空きスペースの都合などでモノをすべて取り出し、並べるのが難しい場合もあるでしょう。そうした際には「押入れにある衣装ケースを2つだけ取り出して、中身を広げてみよう」「食器棚の引き出しに入っているモノだけを取り出して、テーブルの上に並べてみよう」といった具合に、小分けにして進めていきましょう。

【ステップ2】「必要なモノ」と「捨てるモノ」に分類する
→続いて、床などに広げたアイテムを「必要なモノ」と「捨てるモノ」に分類していきます。でも「いる/いらない」の単純な2択だけで整理を進めてしまうと、後々困る場面が出てくるかもしれません。

「必要」と判断されたモノがすべて部屋の収納などに収まり、どれも簡単に取り出せる状態で保管できるのであれば2択の整理のみでも問題ないでしょう。しかし、収納スペースの空き状況や使用頻度といった現実的な条件を考慮すると、モノの量をさらに減らしたり、収納場所や収める順番を吟味したりしなければならない可能性があります。

そこでおすすめしたいのが、モノを優先度(重要度)に応じて4つのカテゴリーに分類していく方法です。

一軍:日常的に使うモノ(毎日~月1回程度使うかどうかが目安)

二軍:頻繁に使うわけでないが、季節やタイミングに応じて必要になるモノ(暖房器具や厚手の布団、コートやブーツ、水遊びグッズといった季節アイテム、アウトドア用品など)

三軍:滅多に手にしない、もしくはほぼ使うことはないと考えられるが、大切なモノ(記念品や本といった思い出の品々、趣味のコレクションなど)

戦力外:今後使う予定がなく、思い入れもないモノ(いわゆる不要品。この機会に一気に処分)

一軍に該当するモノは「必要なモノ」ばかりでしょうし、戦力外に該当するものは「捨てても惜しくないモノ」ばかりでしょうから、判断は簡単です。

悩みどころは、二軍と三軍に該当する品々。とはいえ「これは残すべきか、処分すべきか」と考えあぐねてばかりでは、作業が捗りません。そこで「考える時間は10秒まで」と決めてしまい、それ以上悩んでしまうモノについては「ひとまず手元に残す」ということにして、とにかく分類作業を前に進めることに専念しましょう。

【ステップ3】「必要なモノ」を収納する
→分類が済んだら、手元に残すモノをしまっていきます。ここで意識したいのが、前項のカテゴリー分け。一軍、二軍、三軍を一緒くたにせず、カテゴリーごとに収納していくのが賢明です。「一軍は、収納スペースのなかでも一番取り出しやすいところに」「めったに手にすることがない三軍は、押入れの奧のほうに」といった具合に、使用頻度に応じて収納場所を決めていきましょう。

【部屋別】片付けのポイント

効率的に片付けを進めるには「家のなかで、どの部分(部屋)から着手するか」も見落とせないポイントになります。

基本的なアプローチとして「片付けが簡単に終わりやすい場所から始める」ことを意識してください。クローゼットや押入れ、棚、タンスといった収納の数が多い部屋であるとか、前述した二軍、三軍に該当するアイテム(判断に迷うモノ)が数多く収められている部屋あたりから着手してしまうと、作業にどうしても時間がかかってしまい、片付けのペースが思うように上がりません。片付けの成果がなかなか実感できないので、やる気も下がってしまうでしょう。片付けがより簡単そうな部屋から手をつけるという視点を持ち、焦らず段階的に取り組んでいきましょう。

もうひとつ、家の片付け全般に共通する要点があります。それは「最初に、床に散らかっているモノをなくす」ということ。どの部屋を片付けるにしても、床にいろいろなモノが転がっていると作業が捗りません。ゴミは迷うことなく、ゴミ袋に放り込んでいきます。悩む必要がないので、一気に進めてしまいましょう。そうすれば目に見えてモノが減っていきますし、「よし、片付けを進めるぞ」とスイッチが入るはず。

床に放置された衣類、バッグ、まだ読み終わっていない雑誌や書籍、電源タップや充電器などは、クローゼットや棚、引き出しといった収納場所にひとまず収めていきます。どうしても置き場所がなければ、ダンボール箱などにまとめて、一時的に他の部屋や廊下の空きスペースに置いておくのもアリです。ただし、それらの整理が済んだわけではないので、存在は忘れず後で必ず片付けてください。放置は厳禁です。

これから片付けようとする場所の床は、作業を進める前にスッキリとした状態にしておく──そう肝に銘じておきましょう。床が片付いていないと、モノを床に広げたりすることもできず、スムーズに整理が進められなくなります。

上述した基本を踏まえつつ、ここからは部屋別の片付けポイントについて列記していきます。

■キッチン・洗面所
→最初に片付ける場所としておすすめなのがキッチン、そして洗面所です。なかでもシンクやレンジ、洗面台の下にある収納は、比較的片付けがしやすいので、真っ先に着手してしまいましょう。

キッチンや洗面所にあるモノは、記念品や思い入れのあるモノのように「処分するか、どうしようか」と悩まないアイテムが中心でしょう。捨てるモノと捨てないモノの分類がしやすいので、滞りなく作業が進められるはずです。

■リビングルーム
→家族が集まる場所であり、来客を通す場所でもあるので、なによりリラックスできる空間であるかどうかが重要です。ソファが物置代わりになっていたり、ローテーブルの上にリモコンや雑誌、郵便物などが乱雑に置かれていたりするようなら、それらを整理しましょう。扇風機やファンヒーターといった時期はずれの季節用品が出しっぱなしになっているなら、クローゼットや物置にしまいます。

くつろぎ空間はできるだけ広々とした状態にしておきたいところ。「場所を塞いでしまうようなアイテムや使わないアイテムは一切置かない」と決めたうえで、片付けていきましょう。

一方で、家族で共用するモノはリビングに集約しておくと便利です。薬品類や爪切り、ハサミやカッターナイフ、ボールペンといった文具類、ドライバーなどの工具類は、共用することが多いと思います。それらは用途別にまとめて、チェストや棚に収めておきましょう。テーブルやテレビ台の上などに無造作に置いてしまうと、すぐにモノだらけになってしまうので「使い終わったら、必ず収納場所に戻す」ことを家庭内のルールにしてしまうのがおすすめ。そうすることで「爪切りはどこ?」「ハサミが見つからない!」と家族みんなで探し回るような事態も避けられます。

合わせて、子ども部屋や書斎がある家であれば「家族それぞれの私物はリビングに放置しない」「使い終わったら、必ず自分の部屋に連れて帰る」こともルールにしておくと、モノが散らかるリスクを減らせるでしょう。

■ダイニングルーム
→基本的には、リビングと同様のケアが必要です。家の造りによっては、リビングとダイニングが一続きになっていたり、兼用していたりするケースもあると思うので、「目に入る場所には、できるだけモノを置かない」「小モノ類はテーブル上に出しっぱなしにせず、必ずしまう(もしくは所定のトレイやラックに収める)」ことを意識して片付けていきましょう。

ダイニングでとくに気をつけたいのは、テーブル(もしくはちゃぶ台)の上。ダイニングテーブルは文字どおり食事をするための場所ですから、いつもキレイに片付いていて、清潔に保たれているのが原則です。

とはいうものの、お菓子の空き袋や紙ゴミが放置されていたり、郵便物や宅配の箱が置き放しになっていたり、使い終わった食器や調味料が出しっぱなしになっていたり……といった調子で、ダイニングテーブルがいつもどこか散らかっている状態の家庭は少なくありません。手近な空きスペースだけに、少し油断するだけでモノがゴチャゴチャと増えていき、そのまま放置されてしまいがちなのがダイニングテーブルの特徴であるともいえます。だからこそ「テーブルの上にモノを放置しない」を家族の約束事にして、使い終わったものは必ず片付ける(いらないモノはすぐに捨てる)ことを徹底していきましょう。

合わせて、ダイニングテーブルや椅子の下に食べこぼしが落ちていたり、ホコリが溜まっていたりすることも多いので、ダイニングルームの床にはとくに目を光らせて、日常的な掃除を心がけるようにしましょう。

■寝室
→寝室には一般的に、クローゼットや押入れといった収納スペースであるとか、タンスや衣装ケース、ベッド下の引き出しや収納ボックスといった収納用具などが他の部屋よりも多く備わっているものです。それらの収納には、衣類やリネン類、掛け布団、バッグやリュックなどが溢れかえっているかもしれません。ウォークインクローゼットが設置されていたら、アウトドア用品やスポーツ関連グッズ、スーツケース、ゴルフバッグといったカサのあるアイテムも収められていることが多いと思います。

室内にモノが多いということは、それだけ片付けにも時間がかかるということです。その意味で、家のなかにあるモノを減量し、全体的に片付けを進めていくような場面において、寝室は片付けのペースが上がりコツが掴めてきた中盤以降に着手するほうがベターな部屋といえます。

■個人の部屋
→子ども部屋や書斎、趣味を楽しむスペースといった個人の部屋も、寝室と同様にさまざまなモノで溢れがちな空間です。パーソナルスペースだからこそ、使っている人の片付けスキル次第で日常の散らかり具合も変わってきます。

マンガや文庫本などの書籍類、アイドルの推し活グッズ、アニメキャラクターのフィギュア、プラモデル、ハンドクラフトの道具や材料など、趣味関連のアイテムを大量に所有しているようなケースでは、日常のちょっとした片付け程度ではもはや収集が付かないようなカオス状態で放置されているかもしれません。

片付けに時間を要する可能性が高い部屋ということでは寝室と同じ。他の部屋の片付けをある程度進めた後、作業に慣れてきてから着手するほうがよい空間といえるでしょう。

【モノ別】片付けのポイント

「部屋別」の片付けポイントを整理したところで、続いては「モノ別」の片付けポイントについても触れておきましょう。

すでに述べたように、片付けを効果的に進めていくには、多かれ少なかれ家のなかにあるモノの「量」を物理的に減らす必要があります。言い換えるなら、モノの減量に成功すれば、それだけで家のなかがスッキリと片付いていくということです。

「このアイテムは残すべきか、捨てるべきか」と判断に迷ったとき、ひとつの指針になるのが使用頻度。わかりやすいのは「過去1年で、このアイテムを手にした(使った)かどうか」という基準です。1年以上手にしていなければ、それはいまのあなたの暮らしに必要なモノではないと捉えても問題ないでしょう。

「まだ使えるのに、捨てるのは惜しい」「たしかに1年以上使っていないが、もしかしたら3年後に必要になるかもしれないじゃないか」などと反論したくなる人もいるかもしれませんね。収納場所が確保できるなら、そのまま持ち続けてもいいでしょう。でも「もはやしまう場所がない」「モノが多すぎて収拾が付かない」「これ以上片付けようがない」といった状況に陥っているのであれば、物理的にモノを減らして生活空間に余白をつくらないと、事態はなにも変わりません。いつまでも片付けが終えられず、ストレスを抱えたまま過ごすことになる可能性もあります。

片付けを本当に成功させたければ、「1年以上手にしなかったモノは不要品」「いまの自分に不要なモノはバッサリ処分する。今後必要なときが来たらまた買えばいい」と覚悟を決めて、少しでもモノを減らす意識を持ってください。

それでは、モノ別の片付けポイントへと話を進めていきましょう。

■洋服
→日常的に使うアイテムのなかで、洋服は「残そうかな、処分しようかな」と判断に迷うモノの代表格かもしれません。「いろいろなファッションアイテムを揃えて、自分なりにコーディネートするのが趣味」という人もいるでしょう。いつか使うかもしれない、持っているとコーディネートの幅が広がるかもしれない──そう考えてしまうと、簡単には処分できない気持ちもわかります。

しかし「服飾が大好きで、たくさんのアイテムを上手に活用しながらさまざまなコーディネートを楽しめている」といったファッションへの意識が高い人はさておき、「ワードローブの使用頻度を冷静に見極めてみると、毎日の暮らしではお気に入りの数点を着回しているだけだった」なんて人も少なくないのでは。「結局、1年以上袖を通すこともないまま、“タンスのこやし”になっている服をずっとしまい続けている」といった状況を継続していては、洋服はなかなか片付きません。

大幅にモノを減らして片付けの効果を実感したいのであれば、「1週間程度でローテーションできるお気に入りの日常アイテム、あとはヨソ行き用の数点だけ残し、それ以外の洋服は処分する」と大ナタを振るってみてはいかがでしょう。

なお、手元に残すと決めた洋服については、季節ごとに分類して衣装ケースやタンスに収納していくと効率よく整理が進められます。季節ごとに分類した後は、使用頻度に応じてさらに分類し「よく着るアイテムは取り出しやすい場所に、それほど着ないアイテムはその下に」といった具合に収納順や場所を考えてしまうとさらに使いやすくなるでしょう。こうした分類・収納スタイルは、洋服だけでなくすべてのモノの整理に役立つので、ぜひ実践してみてください。

■靴
→靴の片付けも、基本的なアプローチは洋服と似ています。1年以上履いていない靴は、原則として処分対象。あとは、日常的によく履く靴を数点とここぞという場面に履く靴を数点キープして、他の靴は収納スペースの余白見合いで残すか処分するかを決めます。

靴を整理した後は「下駄箱やシューズラックに収まる量だけを所有する」とルール決めしておき、以降は使用頻度に応じて1年ごと(例えば年末の大掃除の折など)に処分するかどうかを検討するようにすると、靴の数が無駄に増えていく流れを抑えることができます。

■本
→折に触れて手に取る愛読書を除いて、大多数の本は「一度読んだ後(もしくは途中まで読み進めた後)まったく開くことがないまま何年も経過している」状態になっているケースがままあります。でも「いつかまた読むかもしれない」と考えて、本棚に放置。処分することがないまま新しい本が追加されていき、気が付けば本棚に収まりきれなくなった本が床や机の上に積み上げられていく……というのもありがちな展開です。

とかく放置されがちで気が付くと増えてしまっていることが多い本を、効率よく管理したければ「蔵書は、この本棚に収まる量に留める」と本棚単位で蔵書量を調整していく方法がおすすめです。新しく入手した本が本棚に入らなければ、すでに本棚にある本のなかで優先順位の低いモノ(それほど思い入れのないモノ)を抜き取り、新しい本を収めていくわけです。抜き取った本は、処分してしまいましょう。

「この本棚以上に本が増えることがない」という管理方法を徹底できれば、本で部屋が散らかることは起きません。

■書類
→ここでいう書類とは、仕事や学業に関する資料、子どもが学校から持ち帰ってくるプリント、契約書、チラシやパンフレット、取扱説明書といった紙アイテムを指します。

これらの書類は、無造作にファイルボックスや引き出しにしまい続けていると、気づけば膨大な量になってしまったり見つけにくくなったりするもの。とはいえ、手元にある書類のなかで、どうしても残しておかなければならないようなものはそれほど多くないのではないでしょうか。

現物を絶対に残しておきたい書類以外はスマホで写真に残しておくようにして、現物は捨ててしまいましょう。そして、残した書類は用途や内容に応じてカテゴリー分けした後にクリアホルダーに収めて、ファイルボックスや引き出しにしまうようにすると、紛れてしまうこともありません。

■食器類
→食器も、日常的に使っているモノはある程度絞られてくるでしょう。食器棚などの収納スペースを使わない食器が圧迫しているなら、優先順位の低いモノ(前述した三軍に該当するようなモノ)から処分することをおすすめします。

ただ、食器の場合「家族での食事で使うことはないが、たまに来客があったときなどは大活躍する」というアイテムがあるので、単純に使用頻度だけで捨てるかどうかを判断できない側面があります。

食器も本と同じく「この食器棚に使い勝手よく収まる量だけ所有し、溢れたモノは処分する」という方向で整理するのがわかりやすくておすすめです。そうしてスペースに余裕ができたところで、日ごろからよく使っている食器をもっとも取り出しやすい段に、来客時など必要な場面以外は使わない食器は最上段など取り出しに多少手間がかかる段に収めていきましょう。

■日用品
→ボックスティッシュ、トイレットペーパー、シャンプーやボディーソープ、歯磨き粉、ベビー用品といった日用品は、片付け方法の前にそもそも「買い置きしすぎない」ことが大切です。

必要なときに「買い置きが切れていた!」となるのは困るから、多少余裕を持ってストックしておきたいもの。とはいえ、収納スペースに収まりきらなかったトイレットペーパーのパックやコンディショナーの詰め替えボトルが、トイレや脱衣場の床に置かれているといった状況は見栄えがよいものではありませんし、片付けの邪魔にもなります。

日用品は使用場所や用途別に決まった場所に収納し、10日に一度程度、残量を確認するのを習慣にしてしまいましょう。そして、収納に入る分だけ買い足していくようにすれば、日用品で収納スペースが溢れてしまったり、入りきらなかったモノが床に置かれたりする状況を回避できます。

片付けた後、キレイな状態で部屋を維持するには

片付けが終わり、家のなかがスッキリした状態になったとしても、何も考えずに毎日の暮らしを送ってしまうとすぐに部屋は散らかっていきます。キレイな状態を維持するには、どのような点に気をつけなければいけないか。ポイントを整理していきましょう。

【1】モノの収納場所を決める
→繰り返しになりますが、モノの種類ごとに収納場所を決めたら、使うたびに必ず元の場所に戻すことを徹底してください。せっかく部屋を片付けたのにまた部屋にモノが溢れたり、そこかしこが汚れてしまったりする。その発端になるのが、使ったモノを元の位置に戻さず放置してしまうこと。一度ルールを破ってしまうと、なし崩しになってしまうのです。

「歩道や店舗の前などにゴミがひとつでも落ちた状態で放置してしまうと、次第にゴミが増えていく」──そんな話を聞いたことがありませんか? 人間の心理として「この程度であれば許される」と感じると、ダメな方向へ思考や行動が一気に流されてしまう傾向があるともいわれています。すぐに楽な方向、安易な方向に流されてしまうのが人間の性(さが)ということでしょう。

一方で、人間は一度習慣化した行動様式(ルール)については、わりと苦もなくこなすことができるという特性も備えています。あえて意識することなく、使ったモノを元の位置に戻せるようになれば、自然と部屋は汚れにくくなっているはすです。

【2】床にモノを置かない
→これもすでに説明したことですが、床にモノが置かれた状態は百害あって一利なし。床にモノを置いてしまうと、そのまま放置されてしまうことが多いからです。そうして再び、床にさまざまなモノが積まれて、邪魔をするようになってしまいます。床にモノを放置しないと決めたら、それが習慣になるまで励行しましょう。

片付けた部屋をキレイに維持するには日常の掃除も重要になるわけですが、床にモノが置かれた状態では掃除もしづらくなります。掃除のたびに床にあるモノを移動させることが続くと、じわじわとストレスが溜まっていきます。掃除することが億劫になり、汚れを放置する時間が長くなっていく。そうなると、以前の汚れた床が再び出現することになるでしょう。

【3】定期的に小規模な片付けをおこなう
→大規模な片付けを終えたあと、1カ月~3カ月に一度は小規模な片付けを実施すると、スッキリとした部屋を維持しやすくなります。モノが所定の場所に戻されているか、収納のなかはきちんと整理された状態を維持しているかを定期的に確認し、必要があれば直していく。この程度であれば大した手間にはならないでしょう。

部屋の片付けパートナーとして、minikuraを活用する

部屋の片付けで必ず求められるのは「モノを物理的に減らす」こと。その上で「家のなかにできるだけ収納スペースを確保する」のが、片付けを成功させるために極めて重要であることが、ここまで読んでよくおわかりいただけたかと思います。

モノを減らす方法はひとつではありません。端的なのは「捨ててしまう」「不用品回収に出す」ことですが、もったいなく感じてしまうのであれば、例えば「友人・知人に譲る」「リサイクルショップに引き取ってもらう」「ネットのフリマやオークションに出品する」といった方法もあります。

しかし、これらの方法は自分の手元からモノを手放す(処分する)ことが前提なので、どうしても抵抗感が拭えない人もいるでしょう。「本当は手放したくないけど仕方ない」「愛着のあるモノにもう会えないかと思うとつらい」など複雑な心境になり、テンションが下がってしまうかもしれません。

そこでもうひとつ、家のなかのモノを手放すことなく簡単に減らすことができる方法を提案したいと思います。“宅配型トランクルーム”のminikura(ミニクラ)にモノを預けるという選択です。

minikura(ミニクラ)は、ダンボール1箱単位からモノが預けられる外部保管サービス。家の外に手軽に使える物置を持つようなものだと捉えてください。

先ほどモノを優先順位に応じて4つのカテゴリーに分類していく整理法をお伝えしましたが、二軍の一部、三軍のほぼすべてをminikura(ミニクラ)に預けてしまう前提で片付けを進めてみてはいかがでしょう。モノが一気に減量できるので、片付けが格段に捗るようになること請け合いです。

1箱320円(月額)からと費用も手ごろで、入会金や会費などもかからないminikura(ミニクラ)。すべての手続きは、スマートフォンやタブレット、パソコンからオンラインでいつでも進められるので、「預けてしまおう」と思い立ったらすぐに手配することが可能です。預け入れに用いる専用ボックスを自宅に届けてもらったり、梱包した専用ボックスを宅配業者に集荷に来てもらったりする際も、配送費などはかかりません。預けた荷物は、24時間体制で空調管理された堅牢な保管倉庫に収納されるので安心です。

写真撮影ありの「MONOプラン」で預ければ、箱に入れたモノの写真を一点ずつオンラインで確認することができます。何を預けているかが一目瞭然なので、モノの行方がわからなくなって家中探し回るようなことがなくなります。

荷物を取り出したいときも、手続きはオンラインで完結。最短で翌日に手元に荷物が届くのでスピード感もバツグンです。片付けが一通り終わり、落ち着いたところで預けたモノを取り出すか、そのまま預け続けるか検討。そこで「取り出そう」ということになれば、時間を置かずに手元に戻すことができます。

モノの減量を容易に実現し、片付け作業の効率をグンと向上させてくれるminikura(ミニクラ)。とかく頭を悩ませる要素が多い片付けの場面で活用すれば、作業効率が大幅にアップし、ストレスからも解放されることでしょう。

minikura(ミニクラ)を片付けのパートナーにして、気持ちのよい住環境を実現してみませんか?

minikuraとは

誰でも簡単に収納場所を増やせる宅配型トランクルームです。

  • 手軽に使える

    1箱320円/月~利用しやすい料金。お申し込みからお預け入れまで自宅で完結。

  • 預けた後も便利

    必要になった時の取出しやクリーニングもスマホやPCで楽々お申し込み。

  • 安心の保管環境

    1950年創業の寺田倉庫が運営。
    美術品、ワイン保管で培った保管品質をご提供。

おすすめのプランはこちら

HAKOプラン(撮影なし)

ボックス単位で管理可能。
季節によって使わないもの、大事にとっておきたいものをたくさん詰めてください。20kgまでなら点数制限はありません。

月額保管料
320円/月~
1年未満の箱ごと取り出し送料※
1,100円
1年以上の箱ごと取り出し送料
0円

入庫月から3ヶ月に満たないボックスのお取り出しは、通常の取り出し料金に加えて「早期取り出し料金」が発生します。
アイテム単位のお取り出しには、早期取り出し料金は発生しません。詳しくはこちら

詳細を見る

MONOプラン(撮影あり)

アイテム撮影付きで、1点ずつ取り出し可能。
1箱に色んなものを詰めた場合など、1点ずつ管理できるので便利です。
クリーニングやYahoo!オークション出品などのオプションもご利用いただけます。

月額保管料
380円/月~
1年未満の箱ごと取り出し送料※
1,100円
1年以上の箱ごと取り出し送料
0円

入庫月から3ヶ月に満たないボックスのお取り出しは、通常の取り出し料金に加えて「早期取り出し料金」が発生します。
アイテム単位のお取り出しには、早期取り出し料金は発生しません。詳しくはこちら

詳細を見る
ご利用の流れを見る minikuraを使ってみる