趣味や仕事で書籍に触れる機会の多い方は、「本の収納スペースが足りず部屋で平積みになっている」「読みたい本がどこにあるかわからない」「本が多すぎて生活スペースを圧迫している」等の悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか?
誰でも簡単に収納場所が増やせる、と評判の“宅配型トランクルーム”minikura(ミニクラ)を実際に利用してみよう!……ということで、担当ライターが蔵書をminikura(ミニクラ)に預けてみた際の使用感レポートをお届けします。
minikura(ミニクラ)の利用を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
膨大な蔵書、整理したいけど捨てられない、捨てたくない
蔵書整理を意気込むも挫折を繰り返す日々
編集者・ライターという職業柄、私は長年、大量の本に囲まれて暮らしてきました。自分で購入した本だけでなく、著者さんや旧知の編集者などからご恵贈いただいた本も少なくありません。
その数、ざっと4000冊以上。自宅の仕事部屋にある本棚には大量の本がいまにも崩れ落ちんばかりにつめこまれています。床や袖机には本棚に入りきらない本が山と積まれ、キャスター付きのラック、机下の棚にも本が満載。さらには、本がパンパンにつまったダンボール箱も10数個、部屋の一角に積み上げられており、気軽に出し入れもできない始末。我ながら、かなり悲惨な状況です。ちなみに、上の写真は自分の仕事部屋にある本棚の一部分。お目汚しで、本当にお恥ずかしいかぎり……。
量も量なのでなかなか整理も進まず、面倒くささも手伝って「来月から頑張る」「向こう半年で、少しずつ整理を進めよう」と目標を掲げては挫折することを繰り返してきました。
トランクルームを検討するも、よぎるいくつもの不安
一時期、トランクルームを書庫の代わりとして借りることを考えたこともあるのですが、我が家の蔵書を収納できそうな広さとなると、普通にマンションやアパートの一部屋を借りるのと大差ない家賃(月額料金)がかかるのです(私は都内在住)。屋外にある比較的安価なコンテナタイプのトランクルームは、空調設備が整っていないので湿気によるカビや虫食い、直射日光による変色・日焼け、温度変化による劣化など保管環境への不安が拭えません。加えて、トランクルームの契約時には賃貸住宅を借りる場合と同様、安くない初期費用の負担や、書類の準備といった諸手続きに手間も時間もかかるから、検討しているうちに億劫になってしまいました。
この数年は「この状況を打開するには、もはや全部処分するしかないのだろうか」と、整理を諦めていたところがあります。
とはいうものの、捨てられないんですよね。もともと本好きということあって、学生時代から買い漁ってきたさまざまな本、一冊一冊に多かれ少なかれ思い入れがある。「本」という物体そのものが愛おしいので、捨てることが忍びないのです。
さらに「この本、尊敬する先輩から愛読書と聞いて、本屋を何軒も探し回って手に入れたんだよな」「あのころは仕事で悩んでいて、この本に出てきた印象的な一文にずいぶん救われたんだよね」「あ、この本は○○さんを取材することになって、勉強のために入手したヤツだ。楽しいインタビューだったな」といった調子で、読んだ当時の感情や忘れがたいエピソードなども思い出されてしまうから、余計に処分できないわけです。
本はいわば、これまで自分が積み上げてきた経験や思いを物語る記憶の断片であり、ともに人生を過ごしてきた相棒のような存在。そう簡単に切り捨てる気分にはなれません。
万策尽きたところに、minikuraとの運命的な出会いが
「本を処分することもできない。でも、収納場所はすでにパンク状態」という状況で長らく時間をやり過ごしてきた私に「minikura(ミニクラ)に本を預けてみませんか?」と声がかかったのは、もしかしたら必然だったのかもしれません。
聞けば「初期費用はかからず、ユーザーが負担するのは1箱単位の月額料金のみ」「箱代や配送料金もかからない」「手続きは簡単」「預けたモノは撮影したうえで保管しておいてくれるから、何を預けているかオンライン上ですぐに写真確認できる」「保管場所は、セキュリティも万全だし、24時間体制で空調も管理されているから安心」「必要なときは、最短翌日で指定場所まで発送してもらえる」というじゃないですか。なにより「本を捨てなくても、収納スペースに余裕が生み出される」というのが本当に嬉しい。
さっそく申し込んでみましょう。
手続きはオンライン上ですべて完結。ラクチンすぎる……
minikura(ミニクラ)のウェブサイトを開いて、「はじめる」ボタンから利用の申し込みをします。スマートフォン、タブレット、パソコンを通じて、すべての手続きがオンラインで進められるのがいいですね。ソファにのんびり寝転がりながら、スマホ片手にポチポチと入力していきます。
まずは会員登録から。画面の指示に従って、フォーム上で必要事項を入力したり、選択したりしていけば、やすやすと登録完了。何も難しいことはありません。
今回のプランは撮影ありの「minikura Library」
会員登録が完了したら、続いては利用プランの申し込みです。ボックス保管のプランは大きく2種類。アイテム撮影なしの「minikura HAKO」か、専門スタッフが箱に入っている品物を撮影してくれて、ユーザーがオンラインで預けた品物を写真確認できる「minikura MONO」を選択することになります。なお、荷物を取り出す際、前者は箱単位での取り出しのみ、後者は箱単位だけでなく1アイテムずつの取り出しにも対応しています。
今回、私が選んだのはボックス保管(撮影あり)の「minikura MONO」のなかでも、本の収納に特化したプラン「minikura Library」。箱に収められるのは本やCD・DVD・BDに限定されますが、1箱あたりの収納点数に制限がありません(通常の「minikura MONO」の場合、1箱あたりのアイテム数は30点まで)。なお、1箱あたりの重量は「minikura Library」の場合、20kgという上限が設定されています。
会員登録時と同様に、スマホからオンラインで手続きを進めていきましょう。「マイページ」からサービスを申し込みます。
申し込み手順は①プラン選択→②確認→③確認の3ステップ。簡単な手続きで、こちらの指定した日時に本を収めるための専用ボックスが配達されることになりました。
専用ボックスに本をつめたら、集荷を依頼しよう
私の場合、申し込んだ翌日には専用ボックスが到着しました。早いっ! ヤマト運輸を利用する場合に使う配送伝票も添付されていますね。箱の組み立て方法がわかりやすく図解されていて、とても親切。
箱には、預け入れまでの流れや収納可能なアイテムの説明、注意事項などが記載されているので、迷わずに作業が進められます。
箱の組み立てがサクッと終わったので、本をつめていきましょう。仕事部屋の本棚は正方形が積み重なった構造なのですが、正方形内に前後2列、上下2段でみっちりと本が押し込められている状況です。せめて正方形ひとつぶんくらいの本を預けて、スペースをつくりたいところ。どのくらいの冊数が専用ボックスに入るでしょうか。
では、専用ボックスに本を収めていきます。けっこう入りそうですね。判型の大きな本や、重たいハードカバーなどを中心に、まずは1段目(下段)を埋めていきます。
一段目がいっぱいになりました。30冊弱といったところ。続いて2段目を埋めていきましょう。今度は新書や文庫など、比較的小ぶりな本を中心に。
うまく並べていけばもっと入りそうですが、まあこんなところでしょう。2段目(上段)だけで60冊ほど収まりました。持ってみると……重っ。
家庭用の体重計ではかってみたところ、重量は23.6kgもあるじゃないですか! 20kgの重量制限を超えてしまっているので、少し本を減らすことにします。
新書や文庫を15冊ほど抜いて、空いたスペースにブルーレイディスクを入れます。これで、上下段合わせて本がおよそ75冊、ブルーレイディスクが5枚、収納されました。重量は……19.4kg。どうにか重量制限内に収まりましたね。
箱に荷物を収めたら、集荷を手配
預ける荷物の準備が済んだら、集荷を手配します。minikuraのウェブサイトでマイページを開き、「ボックス預け入れ」から手続きを進めていきましょう。手順は①ボックス選択→②ボックス情報入力→③確認→④完了の4ステップ。これまでどおり、画面の指示に従っていくだけで簡単に手続きが終わってしまいました。
なお、②ボックス情報入力のページには、箱に名前を付ける欄があります。今回は「本棚1」と入力。また、ボックスの配送方法は「集荷を申し込む」と「自分で発送する」の2項目からひとつ選択することになります。
前者の場合、集荷に来た配送業者(Scatch!)がもろもろ記載済みの配送伝票を箱に貼ってくれるので、伝票の用意は不要です。ヤマト運輸に依頼したければ後者を選択。専用ボックスが家に配達された際に同梱されていた宅急便の伝票は、ここで使用します。自分の住所や氏名などを書き込んで、集荷を依頼してください。
配送業者に荷物を託して、預け入れ手続きはあっさり完了
集荷申し込みの際に指定した日時のとおり、配送業者のスタッフが集荷に来てくれました。台車に載せられて、保管倉庫へと旅立っていく私の本たち。
えっ……もう終わり!? 会員登録から梱包済み専用ボックスの発送まで、あまりにも簡単にコトが運んでしまったので、ちょっと拍子抜けするくらいです。いや~、ラクチンすぎて驚きました。
今回は「minikura Library」のボックス1つ分の整理でしたが、ここまで簡単なら、蔵書を半分くらい預ける程度であれば造作なく作業が進められそうです。なにより、専用ボックスにじゃんじゃん品物を放り込んでしまえば、それだけでモノが片づき、家の空間に余白が生み出されるシンプルさがうれしい。このお手軽感は爽快ですらあります。
今回の整理では、本棚に1ブロック半程度のスペースを確保することができました。気分的にも、ちょっとすっきりしました。
一箇所が片付くだけで、こんなに晴れやかな気持ちになるなんて
今回、まずはお試しということで、ダンボール箱1つ分の本とDVD数枚しか預けていませんが、本棚の一角にスペースができるだけで、ちょっと圧迫感が和らぐ印象。本棚がサッと視界に入ったとき、そこに余白があることを一瞬、認識する。それだけで少し気分が軽くなるような感覚をおぼえてしまうとは。たった一区画だけの本棚整理で、こんなに晴れやかな気分になるのは正直、意外でしたね。
翻って、部屋にあるモノは日ごろ存在をあまり意識していなくても、ジワジワとプレッシャーを放って、私たちに多少なりともストレスを与えているのかもしれません。「部屋にあるモノを減量する」という行為の一番のメリットは、単純に「片付く」ということ以上に、無自覚のうちに溜め込まれていた日常のストレスから「開放される」ことにある……そんな気さえしてきます。
手元にあったときより、預けた後のほうが本を探しやすい
私が本を預けたのは、撮影ありのボックス保管プラン「minikura MONO」のなかでも、本の保管に特化した「minikura Library」です。
minikura(ミニクラ)の保管施設に到着した本たちは、格納される前、1冊ずつ表紙を撮影されます。それらの画像は、minikura(ミニクラ)のウェブサイトにある「マイページ」からいつでも確認することが可能です。
その箱に収められた本の表紙が一覧形式で画面にズラリと並ぶと、非常にわかりやすいです。家の本棚に乱雑に突っ込まれている本は、急に必要になったとき、探すのに一苦労だったのですが、minikura(ミニクラ)に預けた本は「マイページ」を開くだけで、ほとんど迷うことなく探し出せます。手間もストレスもかからず、実に気分がいいです。
しかも、minikura(ミニクラ)に預けた本は、24時間体制で空調が管理された、セキュリティ万全の施設に大切に保管されている……その安心感もたまりません。家のなかで無造作に放置されているより、本が活き活きとするというか、健康的に存在しているようなイメージです。
欲をいえば、写真下のテキストに「タイトル」と「著者」も表示されるようになると、さらに探しやすくなるでしょう。本のバーコードから書誌情報を読み込ませて、写真登録時に添えたりするのは難しいのでしょうか。今後に期待したいところです。
必要な本を数冊、実際に取り出してみる
「minikura Library」では、箱単位の取り出しだけでなく、1冊単位での取り出しにも対応しています。今回、預けたもののなかから数冊、必要な本が出てきたので、取り出してみることにしました。
「マイページ」のメニュー欄から「取り出し」→「minikura Libraryを取り出す」を選択すると、表紙写真が並んだ一覧画面が表示されます。今回は「アイテムから選択」の画面から取り出す本をピックアップしていきますが、「ボックスごと取り出す」タブの画面を表示させれば、箱単位で選択することもできます。
それでは、画像左上のチェックボタンをタップ(クリック)し、取り出す本を選んでいきましょう。今回は全部で9冊、自宅に返送してもらうことにしました。
本を選び終わったら、続いて「配送情報入力」です。本の配送場所や配送時間を設定します。
配送場所は、自宅だけでなく、任意の場所を指定することも可能。「自宅で預けた本を、実家や友人宅、職場に送ってもらう」といったこともできます。
配送時間の指定ですが、申し込んだタイミングや届ける場所によってどのくらいの日数を要するか変わってきます。基本的には、申し込みから最短で翌日には保管施設から発送されるそう。今回、私は日曜の夜に申し込みを行いましたが、もっとも早い到着時間帯として火曜午前を指定することができました。なかなかのスピード感ではないでしょうか。
最後に、今回の申し込み内容に関する確認画面が表示され、「この内容で取り出す」ボタンを押せば、すべての手続きは完了。本を預けるときと同様に、まったく迷ったりすることもなく、ベッドにのんびりと寝転がりながら手続きを終えてしまいました。いや~、ラクラクですね。
預けていた本が無事帰還! このスピード感なら満足
オンラインでの申し込みから2日後、指定した日時のとおりに箱が到着しました。中身はどんな感じなのでしょうか。さっそく開梱してみましょう。
箱のなかで荷物が動かないよう、クシャクシャにした紙がクッション材代わりに詰められていますね。紙をどかしてみましょう。
おっ、本が見えました。横にはビニールのクッション材が入れられています。取り出して確認してみたところなんの違和感もなく、どれも預け入れたときのまま、という印象です。
アイテムにヌケもなく、依頼した本がきちんと送り返されてきました。依頼から到着までこのくらいスピーディに返送されてくるのであれば、急に必要になったときでも十分許容範囲でしょう。個人的には大満足です。
ちなみに、今回かかった費用(minikura Libraryのアイテム単位の取り出し送料)は、1梱包あたりの基本送料356円に加えて、1点あたり35円の送料×9点分=315円で、合計671円でした。なお、箱ごと取り出した場合の送料は1,100円になりますが、保管期間から1年以上経過していれば、取り出し送料は無料になるので長期保管を予定している方にはさらにおすすめです。
今回、「minikura Library」を用いて、本の預け入れからアイテム単位の取り出しまで、サービスを一通り体験しましたが、総論としてはとにかく、「ラク」のひと言に尽きると思います。専用ボックスの送付から梱包した荷物の預け入れ、さらには取り出しに至るまで、すべての手続きがオンラインで完結してしまう。この気楽さ、手軽さは使えば使うほどクセになること請け合いです。
本やDVD、BDの整理に困っている方は、まずは1箱からでも「minikura Library」を試してみてはいかがでしょう。「1年以上開いていないけど、捨てるのは惜しい」「当面使う予定もないし、常に身近に置いておきたいほど思い入れがあるタイトルではないが、必要になったときにはすぐ手元にほしい」といった扱いの本であれば、まさにピッタリの保管スタイルだといえます。
家の外に、使い勝手のよい本棚を持つような感覚で利用できる「minikura Library」。
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※文中の価格は2022年6月時点のものです。最新の価格はminikuraウェブサイトにてご確認ください。