
浴衣は年に数回しか着ないため、どうしても長期間しまいっぱなしになりがちです。保管方法を誤ると、いざ着ようとしたときにカビやシミ、色あせの原因になってしまうため注意が必要です。
夏祭りや花火大会など、夏のイベントを彩る和装として幅広い世代に人気の浴衣ですが、お気に入りの一着を長く綺麗に楽しむためには、正しいケアと収納が欠かせません。
そこで本記事では、大切な浴衣を来年も美しい状態で着るために、以下のポイントについて詳しく解説します。
- 着たあとのお手入れ
- シーズン終わりのケア
- 正しいたたみ方
- 収納場所の選び方
- 帯や小物の保管
正しいお手入れと保管のコツを押さえて、毎年の夏を気持ちよく迎えましょう。
目次
浴衣を着たあとのお手入れ方法

●着たあとは1〜2日しっかり陰干しする
着終わった後は、着物用ハンガーや物干し竿といった型崩れせず干せるものに浴衣をかけ、1日~2日程度風通しのよい場所で陰干しをして、湿気をしっかりと飛ばします。同じシーズン中に再度着る予定がある場合は、このケアだけで十分です。
●汗や汚れが付いたときの洗い方
たくさん汗をかいた、においが付いてしまった、あるいは食べこぼしなどで汚れた場合は、一度着ただけでも必ず洗うようにしましょう。 洗濯マーク(洗濯表示)が付いている浴衣であれば、そこに書いてある方法を確実に守って洗います。一方、古い浴衣を譲り受けた場合など洗濯マークがないときは、優しく手洗いすればひとまず支障はないでしょう。ただ、色落ちする可能性もあるので、洗濯方法が判然としないときは、クリーニングに出してしまうほうが無難です。
●クリーニング後はビニールカバーを外す
クリーニングに出したものは、戻ってきたときにビニールカバーを付けたままにすると中に湿気がこもるため、必ず外してください。そして同じく、1~2日程度陰干しをしておくと湿気が飛ぶので安心です。
シーズン終わりのお手入れと長期保管の準備

シーズンが終わって、来年の夏まで長期保管に入る……という時期が来たら、クリーニングに出しましょう。シーズン終わりの最終的なケアは、やはりプロに任せてしまうのが確実ですし、手間なしです。 クリーニングから戻ってきたら、前述したようにビニールカバーを必ず外し、全体を広げるようにして1~2日ほど陰干しをしてください。
浴衣の正しいたたみ方(本だたみ)
陰干しが済んだら、きれいに畳んで収納します。浴衣は、和装の基本である「本だたみ」でたたむのが一般的です。たたむ前に、平らな場所で手のひらを使ってシワをしっかり伸ばしておくのが綺麗に仕上げるコツです。
- 平らな場所に浴衣を広げ、下前(右側の前身頃)を縫い目に沿って折ります。
- 上前(左側の前身頃)を重ね、両脇の縫い目がぴったり合うように整えます。
- 衿(えり)は内側に折り込み、シワにならないよう平らに形を整えます。
- 袖を身頃(胴体の部分)の上に折り返します。
- 裾から半分に折り、たとう紙や収納ケースのサイズに合わせて長さを調整します。
このように、縫い目に沿ってまっすぐ折ることで変な折りジワがつかず、来年も美しい状態で着ることができます。
たとう紙に包んで保管する
きれいに畳んだら収納をします。その際「たとう紙」という着物を保管するときに用いる包み紙に入れておくと、より安全です。たとう紙には、チリやホコリの吸着を防いだり、カビを予防したり、シワを付きづらくしたり、といった効果があります。 なお、たとう紙は浴衣を湿気から守るために水分を吸う役割も果たしています。そのため、何年も同じものを使い続けると効果が薄れてしまいます。数年に一度は新しいものに交換するとよいでしょう。最近では呉服店だけでなく、100円ショップなどでも手軽に入手できます。
浴衣の収納場所と選び方

家庭で浴衣を長期保管する場合、収納場所は以下の3つが考えられます。それぞれ、特徴や注意点などを整理していきましょう。
桐だんす
昔から着物や浴衣の収納に最適とされてきたのが「桐だんす
」です。桐の木には優れた調湿作用があり、湿度が高いときには木が膨張して湿気の侵入を防ぎ、乾燥しているときには収縮して風通しを良くしてくれます。大切な浴衣をカビや湿気から守るのに、もっとも理にかなった収納家具と言えます。
プラスチック製の収納ケース・衣装ケース
現代の家庭で一番取り入れやすいのが、手頃なプラスチック製の収納ケースや衣装ケースです。手軽で使いやすい反面、密閉性が高く中に湿気がこもりやすいため、必ず衣類用の除湿剤と防虫剤を一緒に入れて保管しましょう。また、クローゼットや押入れにしまう場合は、湿気が溜まりやすい下段よりも「上段」に置くほうが湿気を避けられるためおすすめです。
スチールラック・オープン収納
風通しの良さという点で優れているのが、スチールラックなどのオープン収納です。湿気はこもりにくいですが、そのまま置くとホコリをかぶってしまったり、部屋の蛍光灯や窓からの日光(紫外線)によって色あせしてしまったりするリスクがあります。オープン収納を利用する場合は、必ずたとう紙に包み、さらにラック全体にカバーをかけるなどして光とホコリをしっかり遮断するようにしてください。
上にまとめたそれぞれの保管方法のポイントのほかにも、すべてに共通する注意点があります。それは、タンスやケースに収納する際、上からグイグイ押し込んだりしないこと。できるだけたくさんの衣類を収納しようと、限られた空間にギュウ詰めにしてしまう人がいますが、これはNGです。シワの原因にもなりますし、湿気もこもりやすくなります。
帯や小物の保管方法
浴衣を美しく着こなすためには、一緒に合わせる帯や小物の状態も重要です。浴衣本体をきれいに収納できたら、小物類も正しいケアをしてから保管しましょう。
- 帯の保管 着用後は浴衣と同様に陰干しをして、しっかりと湿気を飛ばしてからシワにならないようにたたんで収納します。帯には芯が入っていることが多いため、強い力でギュッと折り曲げたり、上に重いものを乗せてペチャンコにしたりしないよう注意してください。
- 下駄のお手入れ 履き終わった下駄は、固く絞った布などで底の土や汚れを綺麗に拭き取ります。湿気が残っているとカビの原因になるため、風通しのよい日陰でしっかりと乾かしてから箱などにしまいましょう。
- 巾着や髪飾り 巾着(バッグ)や髪飾り、帯締めなどのアイテムは、小さくて紛失しやすいため注意が必要です。ホコリを払ってから、まとめてひとつの袋や小さめのケースに入れておくのがおすすめです。
- 一式まとめて収納する 収納時の最大のコツは、浴衣本体・帯・下駄・小物を「1セット」として同じケースや場所にまとめて保管しておくことです。次に着るときにあちこち探す手間が省け、翌年の夏にそのまま取り出してスムーズにお出かけの準備ができます。
浴衣の長期保管にもってこいのminikuraに預けてしまおう!

ここまで読んで「浴衣の長期保管、なんだか大変そうだな」と感じた人もいるかもしれません。除湿・防虫対策、しまう場所の確保など、気を使い始めるとキリがない印象もありますよね。
そんなときにおすすめしたいのが“宅配型トランクルーム”のminikura(ミニクラ)に浴衣を預けてしまう方法です。
minikura(ミニクラ)は、専用ボックス1箱単位からモノを預けることができる外部保管サービス。1箱320円(月額)から荷物を預けることが可能で、登録料や管理費などの初期費用も発生しません。専用ボックスを取り寄せる際の送料や箱代も無料。荷物を収めたボックスをminikura(ミニクラ)に預け入れるときの送料も無料です。
荷物を収容するminikura(ミニクラ)の保管倉庫は、温度や湿度が24時間体制で管理されており、造りも堅牢でセキュリティも万全。大切な浴衣を、安心して任せることができます。
浴衣の収納の場合、特におすすめなのがワイドボックスです。レギュラーボックスより高さが低い分、底面が広くなっており、小さく畳まずに預け入れることができます。
夏シーズンが終わり、浴衣をクリーニングに出して、陰干しを済ませたら、きれいに畳んで「たとう紙」で包み、minikura(ミニクラ)に預けてしまいませんか? 手続きはすべてオンラインで完結しますから、スマートフォンやタブレット、パソコンからササッと申し込むだけで、片付けはほぼ終わってしまいます。
浴衣と一緒に、帯や下駄、巾着といった関連グッズも箱に入れておけば、これで“浴衣収納セット”が完成です。翌年、また夏シーズンが到来したら、箱ごと取り出すだけで準備完了。これなら、収納場所の確保や環境の維持、保管中のケアなどから一気に解放されて、純粋に「着る楽しみ」だけを堪能することができるでしょう。
オフシーズン中に取り出したくなっても、オンラインで申し込めば、最短で翌日には保管倉庫から指定した場所に向けて発送されます。このスピード感であれば、急に必要になったときも安心ではないでしょうか。
楽しい夏の思い出がたくさんつまった浴衣、今年はminikura(ミニクラ)に預けてみませんか?
※minikuraのクリーニングでは浴衣はお取り扱いできません。あらかじめクリーニングを済ませてからのお預入れをお願いします。
浴衣の保管に関するよくある質問(FAQ)
ここまで浴衣の正しいお手入れや収納場所について解説してきましたが、いざ自分で保管しようとすると「こんなときはどうすればいいの?」と迷ってしまう場面もあるかもしれません。最後に、浴衣の保管やトラブルに関してよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。大切な浴衣を長持ちさせるための総仕上げとして、ぜひ参考にしてみてください。
保管していた浴衣にカビが生えてしまったときは?
軽度であれば乾いた柔らかい布で優しく払い、風通しのよい日陰でしっかり乾かします。こすると生地を傷めるため避けてください。広がっている場合や色が変わっている場合は自分で処置せず、着物や浴衣を扱えるクリーニング店に相談しましょう。
浴衣はハンガーに吊るしたまま保管してもいいですか?
短期間なら問題ありませんが、長期保管には向きません。肩の部分に負担がかかって型崩れの原因になり、ホコリや紫外線の影響も受けやすくなります。シーズンオフはたたんでたとう紙に包み、収納するのがおすすめです。
100円ショップのグッズで浴衣を保管できますか?
たとう紙や不織布の収納ケース、除湿剤などは100円ショップでも手に入り、保管に活用できます。ただし通気性のないビニール袋は湿気がこもるため避けてください。収納ケースはサイズを確認し、浴衣を無理に折り込まずに収まるものを選びましょう。
クローゼットで浴衣を保管するときの注意点は?
クローゼットは湿気がこもりやすいため、除湿剤を置き、ときどき扉を開けて風を通しましょう。床に近い下段より上段のほうが湿気の影響を受けにくく、衣装ケースに入れる場合は乾燥剤を一緒に入れておくと安心です。
浴衣も虫干しをしたほうがいいですか?
年に1回程度、空気が乾いた晴れた日に陰干しをすると、湿気が抜けてカビや虫食いを防げます。着物ほど頻繁に行う必要はありませんが、数年着る予定がない場合は一度広げて状態を確認しておくと安心です。
セパレート(二部式)浴衣のたたみ方は?
上下が分かれているため、それぞれ縫い目に沿ってたたみます。上衣は袖を身頃の上に折り返し、スカート部分はプリーツを崩さないように重ねてたたむと、翌年もきれいな状態で着られます。