本はデリケートな紙素材でできているため、適切な保管方法が重要です。特に、日焼けをすると、黄ばんで退色し、見た目が汚れてしまいます。大切な小説やコミック本が劣化してしまうのは、本好きの方にとっては残念なことでしょう。
また、いざ本を売却しようとしたときに、黄ばみがあると、高価買取してもらえなくなる可能性も高いです。
今回は、本が日焼けする原因と対策、日焼けで黄ばんでしまった本を修繕する方法をご紹介します。
目次
本が日焼けする原因は?
本が日焼けして黄ばんでしまう大きな原因は光です。
自宅は図書館と違い、本を保管できるスペースが限られているため、本が光にさらされたまま保管しているケースが少なくありません。
ここからは、光によって本が日焼けする原因を詳しく解説します。今一度、本の保管場所の見直しを行ってみてください。
●日光が当たる場所で保管しているため
日光に含まれる紫外線は、本を劣化させる要因のひとつです。紫外線によって紙の強度が下がったり、茶色に変色したりすることがあります。さらに、紙は長時間日光にさらされるとシミや黄ばみが発生したり、乾燥してボロボロになったりするなどのトラブルも起こりやすくなるため、適切な保管場所を選ぶことが重要です。
特に、紙に使われる木材の成分であるリグニンは、光や熱、酸、空気を浴びると黄色に変色する可能性があります。漫画本にはこのリグニンが多く含まれており、一般的には紫外線に弱い酸性紙が使われているため、特に注意が必要です。
●蛍光灯の光が当たる場所で保管しているため
実は、蛍光灯の光も紙の大敵です。直射日光ほど強くはありませんが、蛍光灯の光にも紫外線が含まれているため、本が日焼けする原因となります。
蛍光灯に含まれる紫外線は、日光と比較すると1000分の1の量です。そのため、短時間では問題ないですが、蛍光灯の光が毎日当たる場所に保管していると、本が日焼けを起こし、退色してしまうおそれがあります。
本の日焼けを防ぐ方法
日焼けしやすい本も、ちょっとした工夫で日焼けから守ることができ、将来古本買取に出す際も高値で買取してもらいやすくなります。
次は、本を綺麗に長持ちさせるための効果的な日焼け対策を3つご紹介します。
●光が当たる場所での保管を避ける
本の紫外線防止にには、まず窓際での保管をできるだけ避けることが重要です。クローゼットや押し入れなど、光が当たらない場所で保管すると、本が日焼けしにくくなります。
光が当たる部屋に保管する場合は、UVカット機能がついたレースカーテンや遮光カーテンを取り付けることで対策が可能です。UVカットカーテンの中には、90%以上の紫外線を遮断できる商品もあります。
●ブックカバーを付ける
ブックカバーは、本の日焼け防止効果が期待できるアイテムとしておすすめです。ブックカバーを付けると、本に直接光が当たることを防げるほか、空気に触れることで起こる酸化や汚れ、水から守ることができます。
ただし、不透明のブックカバーは本の中身がわかりづらくなるため、特殊なコーティングが施されたUVを遮断できるブックカバーが最適です。
●普段読まない本は暗所で保管する
読む頻度の少ない本は、温度や湿度の変化が少ない暗所で保管するのがおすすめです。具体的には、納戸や外に面していない部屋が挙げられます。地下室は温度が高くなりにくいものの、湿気やカビが溜まりやすいため注意しましょう。
また、ビニール袋やプラスチックケースに本を入れ、乾燥剤、防虫剤を一緒に封入し、しっかりと密閉することで、本をより良い状態で保存できます。
日焼けしてしまった本を修復する方法
気をつけていても、長年自宅で保管していると、本が日焼けしてしまうことがあります。
しかし、多少の黄ばみなら、ある方法で十分に綺麗にできる可能性が高いです。
そこで、黄ばんでしまった古本を簡単にメンテナンスできる2つの方法をご紹介します。
●紙やすりとあて木を使用する
本の上部・下部・本を開く部分(小口部分)が日焼けしてしまった場合は、紙やすりを使用することで、黄色く変色した本が綺麗に蘇りやすくなります。使用する紙やすりは、極細めの400番が毛ばたちにくくおすすめです。
Step1.紙やすりをあて木に巻き付ける
平らな面のある木片などをあて木にし、紙やすりを巻きつけておくと、やすりを均等にかけやすくなります。あて木は硬くて平らなものであれば、何でも構いません。
Step2.本の日焼けした部分に紙やすりを当てる
本に紙やすりを当て、一方向に優しく削ります。一箇所につき削る回数は、50回程度です。このとき、本が開かないように固定しておくと削りやすくなります。
Step3.本に付いた粉を落とす
すべての面を削り終わった後は、削り粉をしっかり払い落としましょう。
●漂白剤を使用する
本の表紙が日焼けしている場合は、漂白剤を使用する方法が効果的です。
※漂白剤が手につかないように、ゴム手袋を着用し、換気をしっかりと行ってください。
Step1.色落ちしにくい布に漂白剤を含ませる
雑巾や白色のタオルなど、色落ちしにくい布に漂白剤を少量馴染ませます。
Step2.固く絞った布で表紙を軽く拭き取る
漂白剤をつけた布を絞ってから、布を表紙にトントンと優しく当てながら拭きます。この際、水分を多く含んだ布で表紙を拭くと、本に水分が浸み込んでしまうため気をつけましょう。
Step3.乾いたら水で濡らした布で表紙に付いた漂白剤を優しく拭き取る
表紙を数分乾かしてから、水で軽く濡らした布を当てて、漂白剤をそっと拭き取りましょう。
日焼けの心配なし!minikuraで大切な本をバッチリ管理
今回のコラムでは、本が日焼けして黄ばんでしまう原因とその防止策、変色した本の修繕方法をお伝えしました。
本を日焼けから守るには、光が当たる場所を避ける、ブックカバーをつける、暗所で保管するなどの対策が有効ですが、そもそも自宅に最適な保管スペースがない場合はどうすればよいのでしょうか。
本を長期的に保管するなら、自宅の部屋よりも「minikura」の利用がおすすめです。minikuraとは、クラウド倉庫のようなサービスで、ダンボールに荷物を入れたまま預けられる宅配型のトランクルームです。月額320円から荷物の保管ができるお手頃な料金設定も、人気の秘密です。
minikuraを利用すれば、24時間体制で温度や湿度が管理された適切な環境の倉庫内で、大切な本をしっかり管理できます。日焼けの心配もなく、安心です。自宅に十分な保管スペースがない場合でも、お気に入りの本を手放す必要はありません。
さらに、minikuraは高級ワインや絵画の保管サービスを手掛ける寺田倉庫が運営する宅配型トランクルームのサービスで、信頼感は抜群です。実際に10年間で累計80万個以上の預かり実績があり、知名度も高いため、大切な荷物を安心して保管できます。
■本の保管におすすめのプランとボックス
たくさんの本や雑誌を預けたい場合は、アイテム単位で預け入れ可能な「MONOプラン」の、本やDVD専用「ブックBOX」がイチオシです。頑丈な二重構造のボックスを使用しているため、底が抜けててしまう心配が少なくなります。漫画本なら約100冊ほど入る大きさで、たっぷり収納できるのも魅力です。
MONOプランは、1点ごとのアイテムを撮影してくれるサービスが付いているため、minikuraのマイページから預けたすべての本やDVDを写真一覧で確認できます。とくに「ブックBOX」の場合、通常30点までのアイテム数制限がないので本やDVDの数を気にせず預けることができるのもメリット。自分だけのライブラリーができ、本の管理もいっそう簡単になり、とても便利です。また、MONOプランでは、1アイテムごとの取り出しも可能です。「あの本が読みたい!」というときにも、必要な本だけを取り出せて無駄がありません。
本の日焼けを防ぐことで、長期保管でも、綺麗な見た目を維持しやすくなります。大切な本を良い状態で残すために、ぜひ一度minikuraを利用してみてください。