趣味に関連して、つい収集したくなってしまうアイテムはいろいろありますが、フィギュアはその代表格のひとつといえるでしょう。アニメやマンガの登場人物、ロボットや飛行機、船舶、クルマといったメカもの、精巧に再現された建物や動物、彫刻や仏像のミニチュア版など、さまざまなものが存在しています。
造形の美しいフィギュアを部屋に陳列したり、お気に入り作品のキャラクターフィギュアを買い揃えたり、貴重な限定生産フィギュアを手に入れたりするのはとても楽しく、テンションの上がる営みですが、気が付くと数が膨大になり、展示するスペースや保管場所に困ってしまう状況にも陥りがちです。
今回は、そうしたフィギュアの適切な保管方法、賢い収納術について紹介していきましょう。
フィギュアを保管するときのポイント
せっかく入手したフィギュアですから、いつまでもきれいな状態をキープしておきたいもの。でも、フィギュアは適切なケアを怠ると、次第に変色、変形といった劣化が起きてしまう可能性があります。
まずはフィギュアを保管するに際して、どのようなことを意識すればよいか、自分の保管状況と照らし合わせながら、以下のポイントをチェックしてみてください。
■直射日光を避ける
→日光に含まれる紫外線は、あらゆるものを劣化させてしまいます。フィギュアも例外ではありません。紫外線にあたることで、塗装の剥がれや変色、素材の変質による形崩れなどが生じるリスクが高まります。フィギュア保管時は、直射日光が当たらない場所に置くようにしましょう。
なお、日光ほどではありませんが、蛍光灯の光にも少なからず紫外線が含まれています。室内で直射日光の当たらない場所に置いていても油断せず、できるだけ蛍光灯の光に触れないようにすると、フィギュアの劣化を抑えられるでしょう。その意味で、部屋に陳列しているフィギュアは定期的に入れ替えるようにすると、紫外線に晒される機会を低減させることに繋がります。
■室温や湿度に気をつける
→温度や湿度も、フィギュアの劣化を加速させる一因です。高温、高湿度に晒されると、塗装の剥がれ、変色、表面のベタつきが生じる可能性があります。また、フィギュアの材料に用いられているプラスチックやレジンなどが溶解してしまい、場合によっては復元が不可能なほどの変形を招くこともあり得ます。
■フィギュアについたホコリや汚れを落とす
→ホコリや汚れも、フィギュアには大敵です。フィギュアにホコリや汚れが付着したままだと、塗装が剥がれてしまったり、カビが発生してしまったりすることがあります。目に見えない汚れや皮脂が付いていることもあるので、フィギュアは定期的に一体ごと、丁寧にクリーニングすることをおすすめします。
ホコリを落としたいときは、エアダスターやブロワーを用います。フィギュア本体だけでなく、台座(ディズプレイスタンド)や支柱などのホコリ払いも忘れずに。細かい箇所や隙間のホコリはプラモデル塗装用のブラシを使って落とします。100円ショップで販売されているメイク用のブラシや、絵筆を活用しても構いません。
エアダスターやブラシでは落とせないようなガンコな汚れ、ベタつくような汚れは、ウェットティッシュで拭き取ります。ウェットティッシュは必ずノンアルコールタイプを選択してください。アルコールが含まれたものでは、表面の塗装が剥げてしまうこともあるので注意しましょう。
ウェットティッシュで拭っても落ちないようなしつこい汚れ、ベタつきがあるときには、ぬるま湯で洗い落とす方法もあります。35℃程度のぬるま湯を使って、指先や柔らかなスポンジなどで丁寧に汚れを落としていきます。なお、40℃を超えるようなお湯で洗ったり、歯ブラシやメラミンスポンジのような強度のある洗浄器具を用いたりすると、塗装が剥げ落ちたり、素材に傷が付いたりする可能性があるので注意してください。また、全体が金属でつくられたフィギュア、金属製のパーツは水洗いするとサビが生じることもあるので、ブラシやウェットティッシュ、柔らかい布などで汚れを落とす程度に留めておきましょう。
ぬるま湯で洗浄した後は、十分に乾燥させることも怠りなく。小さなくぼみやパーツの隙間まで、しっかりと乾燥させましょう。水分が残っていると、劣化の原因になります。
■電池が入っている場合は取り外す
→フィギュアには、一部分を光らせたりたり、動かしたりするための電装品が仕込まれているものもあります。それらの動力源として電池を使用するフィギュアについては、購入時の箱に戻したり、整理や入れ替えでダンボール箱に収納したりする際、必ず電池を取り外すようにしてください。電池を入れた状態で長期間保管すると、電池が液漏れを起こす可能性があるからです。液漏れはフィギュアを傷める原因になりますし、発熱を起こしたりする可能性もあるので注意しましょう。
フィギュアの保管方法
フィギュア保管時にぜひ意識しておきたい要点やケア方法を把握したところで、続いてはフィギュアの保管方法を具体的に解説していきます。
■専用のケース(コレクションケース)で保管する
→フィギュアを部屋にディスプレイする場合、専用のコレクションケースに収めて陳列するのが無難です。ケースに入れない状態で陳列していると、フィギュアの表面にすぐにホコリが積もってしまいます。
予算が許すのであれば、アクリル製やガラス製のコレクションケースを選ぶとよいでしょう。大きさ(収容量)もより取り見取りですし、内部に照明が仕込まれているなど、おしゃれにディスプレイできる製品もあります。また、100円ショップやホームセンター、家電量販店などにもフィギュアの陳列や整理に役立つ、比較的安価なプラスチック製の透明ケースが販売されているので、適当なサイズの製品を探してみてください。
専用ケースに入れて保管する方法の大きな利点は、出し入れのしやすさ。メンテナンスや入れ替え作業が格段にラクになります。部屋の展示空間の広さや展示スタイルの好みに応じて、一体一体専用ケースに収めたり、大きめのコレクションケースに何体かまとめて収めたり、自由にケースを選択しながら、ディスプレイと保管を両立させてください。
■フィギュアが入っていた箱で保管する
→購入時にフィギュアが入っていた箱に収納して保管する方法もあります。そもそもフィギュア愛好家のなかには「箱のデザインや専用パッケージに適切にパーツ類が収められた状態を含めて、購入時の箱に収められたままのフィギュアがいちばん美しい」と、箱から取り出さずにコレクションしている人もいるほど。箱から取り出してしばらくディスプレイを楽しんだあと、保管時には再び購入時の箱に戻すため、捨てずに取っておく人も少なくありません。
購入時の箱は、フィギュアが流通時や店頭陳列時にダメージを受けないよう、理想的な状態でパッケージ化されています。その箱に収めていれば、フィギュア同士がぶつかったり、うっかり床に落としてしまったりして傷がつくようなリスクも減らせるでしょう。
とはいえ、ずっと箱詰めしたままにしておくデメリットも存在します。購入時の箱は、本体やパーツ類がしっかりと収まっているだけに風通しが悪く、内部が高温多湿になってしまう可能性があるのです。
そうした悪影響を軽減させるため、自宅での保管時には定期的にフィギュアを箱から取り出し、よく換気した部屋の空気に晒すとよいでしょう。同時に、箱内の空気を入れ替えて湿気を取り除くため、購入時の箱はフタを開けた状態で風通しのよい場所にしばらく置いておくことをおすすめします。
■不織布のケースに保管する
→「外箱を処分してしまった」「置き場所に限りがあるので、複数のフィギュアをコンパクトに収納したい」といったときには、不織布製の収納ケース(収納ボックス)にまとめて格納し、保管する方法も一案です。
不織布は通気性がよいので、プラスチック製の収納ボックスなどと比べて湿気がこもりにくいのが利点。なかに仕切りがセットされた製品であればフィギュアの整理もしやすく、他のフィギュアとぶつかることによるダメージを抑えることもできるでしょう。
ただ、購入時の箱と比べるとダメージには弱いところもあるので、ケースに収めるときにはフィギュアを一体ずつ、薄紙などで包んでからしまうようにしましょう。ガラス製品を箱詰めする際と同様のケアをイメージすると、気のつかいどころがわかりやすいかもしれません。
フィギュアの保管に向いている場所
フィギュアを長期保管する場面では、置き場所にも気を配らなければなりません。どのような場所が保管に適しているのか、具体例を挙げていきましょう。
■風通しがよいところ
→高温や多湿がフィギュアの劣化を助長してしまうことは、すでに述べたとおりです。密閉されたままで熱がこもり、湿度が高くなってしまうような場所での保管は避けなければなりません。
家のクローゼットや押入れといった収納場所にしまっておく際には、1週間~10日の1回くらいの頻度で収納場所の扉やふすまを開け放ち、内部の空気を入れ替えるようにしてください。ずっと扉を閉めたままでは内部に湿気がたまりやすくなりますし、気温が高い状態で維持されてしまうリスクもあります。合わせて、収納場所には除湿シートや除湿剤を設置するようにすると、除湿効果はさらに高まるでしょう。
収納スペースの換気に努めるだけでなく、フィギュアを収めたダンボール箱や不織布ボックスを定期的に取り出してフタを開放し、空気を通すようにすると、高温多湿を予防する効果はより向上します。
■トランクルーム
→フィギュアを万全の状態で保管し、できるかぎり劣化を抑えたいのであれば、トランクルームの利用を視野に入れてもいいかもしれません。
自宅の収納スペースには限りがあるので、フィギュアが増えすぎてしまった場合には、生活空間にダンボール箱などがそのまま置かれることになってしまうかもしれません。クローゼットや押入れに無理やり収めるにしても、まったく隙間がない状態で押し込んでしまっては出し入れもままなりませんし、換気の面でも不安が残ります。
加えて、フィギュア保管時の温度管理、湿度管理を徹底したいのであれば、常にエアコンを作動させて部屋のコンディションを一定に保つほうが対策として効果的ではありますが、コストの面でも環境管理の面でも現実的な選択とはいえないでしょう。
その点、空調管理が徹底され、セキュリティも完備された屋内型のトランクルームであれば、紫外線や温度・湿度の管理からも開放され、盗難や破損の心配もありません。費用面で折り合いがつくようであれば、トランクルームでフィギュアを保管するスタイルは、非常にメリットが多いといえます。
なお、屋外に設置されたコンテナタイプのトランクルームの場合、空調設備がない場合も多く、外気の変化がストレートに影響して、内部が極端に高温・多湿になるケースもあるので、フィギュアの保管場所とするには注意が必要です。
フィギュアの保管にはminikuraがおすすめ!
前述したように、フィギュアを安心・安全な環境で長期保管したいのであれば、空調やセキュリティが整ったトランクルームに収めてしまうのが賢い選択といえるのかもしれません。
しかし、それなりの懸念材料もあります。真っ先に気になるのは費用でしょう。設備が整っていて、アクセスも便利な場所にあるトランクルームは、賃料も比較的高額になります。アパートやマンションといった賃貸物件を借りるのと同様に、契約や手続きには少なからず手間がかかりますし、敷金(保証金)や契約料といった初期費用が別途発生するケースも多いようです。さらに、トランクルームに荷物を持ち込んだり、取り出したりするときには、自分が施設まで出向き、自らの手で対応する必要があるので、一定の手間や時間拘束が発生することになります。
そこでおすすめしたいのが、“宅配型トランクルーム”のminikura(ミニクラ)にフィギュアを預けてしまう、という選択です。
minikura(ミニクラ)は、1箱320円(月額)から利用できる外部保管サービス。入会金や会費もかからず、専用ボックスを取り寄せる際の費用負担もありません。保管倉庫へ預け入れる際の配送も無料です。利用申し込み(専用ボックスの取り寄せ)、集荷、配送といったすべての手続き、手配はスマホやタブレット、パソコンを用いてオンラインで完結します。
預けた荷物は、24時間空調管理された、セキュリティ万全の倉庫で保管されるので安心。撮影ありの「monoプラン」で預けておけば、オンラインでアイテムの写真を一点ずつ確認できるので、どのフィギュアを預けてあるか一目瞭然。保管中のアイテムは、一点ごとに取り出すこともできます。取り出しの際は送付先を自由に設定できるのも便利です。
加えて、預け入れたモノを専用ボックス単位、もしくはアイテム単位を取り出したい際には、最短で申し込みの翌日には保管倉庫から発送されるので、「できるだけ早く手元に戻したい」という場面でのスピード感もなかなかのもの。
思い立ったらにすぐオンラインで利用を申し込むことができて、自宅に専用ボックスが届いたら、あとはフィギュアを収めていくだけ。梱包が済んだらオンラインで集荷を依頼し、訪れた宅配業者にボックスを託せば、それで手元の作業は完了してしまう。家から一歩も出ることなく、モノの整理が終わってしまう手軽さは、一度体験するとクセになること請け合いです。
フィギュアの管理・保管の悩みから開放され、よりストレスフリーな状態で趣味道を邁進したい!──そんな気持ちが少しでもあるなら、ぜひminikura(ミニクラ)の利用を検討してみてはいかがでしょうか?